パンとアート

演劇、マーケティング、サメ映画、映画、ダンス、本、プログラミング、カメラ、インデックス投資、コーヒーあたりが興味範囲

【雑記】Official髭男dismのインタビューを読みながら仕事について考えた

Buzfeed JapanでOfficial髭男dismボーカルの藤原聡さんのインタビューを読んでいて、「モノを売る」という仕事に関して最近思っていることをつらつらと。

 

営業って、出来上がった商品を売る仕事ですよね。「この商品はいい」と自分の中でしっかり核があるものは、すごくプレゼンしやすいし売っていて気持ちがいい。一方で、会社的に売らなくてはいけないものがあっても、自分が納得できてないものってすごく……精神的にも負担になるんです。
 
今は、自分が商品になる側。だったら売ってくれる人とかチームの仲間が誇れるような音楽をしっかりやらないとダメだと思ってます。その気概は大きいです。
 
新入社員のころ営業をやっていた。
 
配属されたのは田舎の営業所で所内は「The 昭和」なおじさんだらけで尊敬できる技術も熱意も持ち合わせていない人が多かった。(今考えると、会社の仕組みがそうさせている部分も大きかったけどそれはまた別の話)
 
 
社会に出たての若造としてはかなり心折れる環境だったのだけれどなんとか生き残れたのは自分が扱っている商品がとにかく好きだったから。
 
 
商品のことを勉強すればするほど競合他社の商品に比べて優れていたり劣っていたりする部分がはっきりクリアに見えてきて、強みをわかってもらうためには!弱みを弱みにと思われないためには!とかを必死に考えた。
 
田舎の営業所でほとんど孤立無援でやって、会社や取引先から表彰されるくらいの実績はあげたけど、もし扱っている商品を好きでなければと思うとぞっとする。
 
 
「扱っている商品が好き」自分でもなんとチープな動機だろうと思う。実際、OB訪問で学生が訪ねてきて志望動機にこれを挙げたら、「それだけじゃ面接には通らない」てきなアドバイスをするはず。(実際したこともある)
 
 
転職を考えるきっかけになったのは、将来やりたいことができてその逆算でいくべきところがあったり、労働環境が結構ハードだったり、そのわりに得るものが少なかったりといろいろ理由はあるけど、なんだかんだで一番大きいのはシンプルに「今扱っている商品が好きでないから」。
 
割り切って技術だけで売ることはできるけれど、びっくりするほどテンションが上がらない。
 
社会人である以上、すごく甘いことを言っている自覚はあるけど、それでもテンションが上がらないのは結構つらい。
 
そして、それを作っている人たちもそんなに好きじゃないと公言している人もいる。
 
きれいごとだけど、それだけはどうか言わないでほしかった。
モノを作れる人を心の底から尊敬しているからこそ、言わないでほしかった。
 
上に挙げた藤原さんのインタビューのなかで語られている通り、誇りをもって彼らが作ったものを扱いたかった。
 
一度切れてしまった気持ちをもとに戻すのはなかなか骨が折れる。
 
 
いま、次にやろうとしていることで関わっているひとたちはそこに嘘がない、とにかく納得いくまで突き詰める。一緒にやっていて本当に楽しい。
 
ただ、単純に技術や知識が足りないことで「食っていける」ようにすることがかなり厳しい。時にはブラックな働き方で潰れてしまったりする姿を観ることも多い。
 
そんな人たちが報われればいいなんて理想を少しでも現実にしたくていま色々やっています。
 
 
誇りを持って仕事をする。
 
 
小さい野望をしっかり持って次の活動を粛々と進めます。
 
↓元記事です
 

 

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【読書】『ランウェイで笑って』はファッション業界への最良の案内書

週刊少年マガジンで2017年から猪ノ谷言葉さんが連載中の「少年漫画×ファッション」という変わった作品『ランウェイで笑って』がすこぶる面白かったので紹介します。

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この作品は2人の高校生の主人公を軸に物語が進む。

 

ひとりは身長が158cmしかないというハンデを背負いながらモデルとしてパリコレを目指す藤戸千雪(ふじとちゆき)。


もうひとりは、貧乏で毎日の生活に追われながらもファッションデザイナーの夢を追う都村育人(つむらいくと)。

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(左:都村郁人、右:藤戸千雪)

 

千雪は裕福な家庭に生まれ、ファッションブランド経営者の父を持ち、容姿にも恵まれている。幼いころからモデルを目指し努力を積んできたがたったひとつだけ身長が158cmという致命的なハンデを追っていた(女性でも最低170cmはないと厳しい世界とのこと、知らなかった)。

一方の郁人は父が他界しシングルマザーの家庭で3人の妹を持つ。ファッションデザイナーに憧れるも経済状況から夢をあきらめざるを得ない環境。

 

そんな状況の中、千雪にその才能を見出された郁人は少しずつ憧れでしかなかったファッション業界に足を踏み込んでいく、というのがおおよそのあらすじ。

 

少年漫画でファッションを扱っているものってあまり知らないが、この『ランウェイで笑って』は少年漫画の王道をいく燃える展開だらけ。

生まれた環境と身体的なハンデ(身長)というハンデを背負いながらも、ライバルとの闘いの中で切磋琢磨しながら成長していくという真っ当な成長ストーリー。

 

上で「闘い」と書いたけど、ファッションにも「良い」「悪い」という概念があってファッションで「闘う」っていう行為がまず自分には衝撃的だった。

 

パリコレとかファッションショーという存在はテレビなんかで知っていたけれど、遠い世界でなんだかよくわからなかった。

当然だけれどファッションもはるか昔からある文化で気の遠くなるような先人の積み重ねを経ていまの形がある。

そういう歴史も踏まえつつ、ファッションというものが持つものの奥深さをわかりやすく提示しつつ、ストーリー漫画としてしっかり面白いのだからただ事ではない。

「おしゃれ」とされるものにいまひとつピンとこなかったけれど、

服が持つ文脈を踏まえること、そしてその文脈を世界中の人が更新していくファッションという世界への入り口として『ランウェイで笑って』はすぐれた案内書でした。


まだ7冊しか出ていないので一気読みもしやすい!

(Amazonなら1巻目無料) 

ランウェイで笑って(1) (週刊少年マガジンコミックス)

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まずは自己紹介

訪問ありがとうございます。恵比寿アキヲ(EBISU_Akiwo)と申します。
 

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香川県生まれ、現在は東京の某大手企業でマーケターをやっているアラサー。
 
大学在学中に留学先のケニアで乗ったバスごと橋から落ちそうになったり、
卒業旅行で行ったヨーロッパの物価の高さを舐めていて残り2週間で残金1,000円を切るなど綱渡りの学生生活を送る。
 

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留学中の写真。こんなところにいました



 
映画サークルで漠然と映画を撮りたいと思っていたものの、入った大学に映画サークルがなく、なんとなく演劇を始める。
 
会社員になってからも年に一本くらいのペースで公演をうっているうちに演劇界にマーケティングの手法を本格的に持ち込みたくなる。
現在あれこれ企画中。
 
映画、舞台、読書それぞれ年間100本/冊くらいが目標。
 
本業のマーケターではプロダクトマーケティングを中心に
オンラインからオフラインまで幅広くやっています。
 
将来に備えてインデックス投資をやっています。
基本的に短期での売買はせずに長期国際分散投資を心がけております。
 
 
このブログでは
 
①日々のあれこれの言語化
②好きなものの拡散
 
を目的に発信しています。ゆるゆるやっていますのでお付き合いいただける方は是非よろしくお願いします。
 
興味があること・もの
舞台/映画/サメ映画/ガジェット/写真/コーヒー/瀬戸内海/演出/マーケティング/プログラミング(Python)/語学/小劇場/中劇場/大劇場/物件眺める/投資
 
 
 

【舞台】語る言葉をまだ持てない 劇団態変『ニライカナイ -命の分水嶺』@座・高円寺1

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先週の日曜日に劇団態変の『ニライカナイ -命の分水嶺』を観てきた。

 

劇団態変とは:主宰・金滿里により1983年に大阪を拠点に創設され、身体障害者にしか演じられない身体表現を追究するパフォーマンスグループ

劇団態変プロフィール 

 

 台詞のない、ダンスとも違う身体表現で90分を演じ切る。

 

観てから考え続けても自分が観たものを表現する言葉が見つからない。

自分が持っている枠組みみたいなものを大きく超えたところにある作品だった。

 

自分がもっている枠(考え方の癖だったり、思考の幅だったり)みたいなものを広げてくれる作品と出会うために劇場に通ったり、たまに自分で作ったりしている。

そういう作品に出会えた時はとにかく嬉しいし、2度3度と通うこともある。

 

ただ、今回の『ニライカナイ -命の分水嶺』はその枠ごと失くしてしまうような強さを持った作品だった。

日本の田舎の閉鎖された人間関係で生きていたところに急にニカラグアの陽気なおじさんが来た、みたいな。モノクロ映画に急に真っ赤なドレス来た人が乱入してきた!みたいな。。。。

 

表現が微妙すぎるけれど、「え、そっちにも道があったんだ」的な、作品を認識する構造そのものを変えられるような作品だった。

 

いままでモノクロの世界しか知らなかった人が白黒以外の色を表現する言葉を持たないみたいに、今の自分にはあの作品を表現する言葉を持ち合わせていない。

 

この先、あの作品に追いつける言葉を獲得できるように精進します。

 

とりあえず、来年2月に主催の金滿里さんのソロ公演が下北沢であるので必ず行こうと思います。

 

劇団態変・公演案内

第29回下北沢演劇祭参加

金滿里ソロ公演

ウリ・オモニ

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【舞台】物語を語るうえで適切な表現方法について考えた『オシャレ紳士のエポック・メイキング・ストーリー』@座・高円寺2

(この記事はわりと厳しめのことが書いてあるので読む方はその点ご注意ください)
 

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画像は公式サイトより

 
平日18時の公演@高円寺というかなり会社勤めにはきつい時間でしたが無理やり行ってきました。
 
「おしゃれ紳士」は 2002年に日本大学芸術学部演劇学科の同期男性メンバーで結成されたカンパニー。活動休止期間を経て08年に再始動し今に至る、という活動歴のかなり長い団体。
 
今回の公演は10周年記念の第二弾公演という位置づけ。
名前は聞いたことがあったけれど実際に観るのは初めて。
 

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黒のパンツに上半身は裸にネクタイという男たちがダンスでストーリーを進めていく
 
座・高円寺2という客席数300近いかなり大きめな劇場。さすがに平日18時という時間帯が厳しいのか空席もちらほら。
 
ダンスで物語を進めていく代表としては「梅棒」という最強のエンタメ集団がいるのでどうしてもそこと比較しながら観てしまった。
 
 
結論としては、かなりあらが目立つ公演だった。
 
 
誰もが聞き覚えのある楽曲を爆音で流しながらダンスで物語を紡いでいく、という手法なのだけれど先に挙げた「梅棒」は特別な場合を除いて演者が台詞を喋ることはない。
それはダンスで物語を語るという意志と圧倒的な技術がそれを可能にしている。
 
ただ、今回の『オシャレ紳士のエポック・メイキング・ストーリー』ではかなり中途半端な手法がとられていた。
 
普通に演者が喋る。
 
それも結構大きめのBGMの中だから相当聞こえづらい。
 
割と激しいダンスの間に話すので、演者も息が上がっている状態でそれが一層聞こえづらくしている。
 
喋る→ダンス→喋る→ダンス→喋る→ダンス
 
上記のように交互に表現手法が変わるのだけれどダンスシーンと喋るお話のパートの関係が特に前半はさっぱりわからなくて、なんのためにダンスシーンがあるのか理解できなかった。(自分の理解度が低いのが原因だとは思うけれど)
 
ダンスシーンは集団で踊る楽しさみたいなものが散りばめられていて悪くはないんだけれど、必然性が良くわからない中で何曲も連続で踊られてもストレスを感じる。
 
激しくて曲調の似ている曲も連続するのでイマイチ全体の中で今どこにいて、作り手はお客さんにこの場面でどんなテンションになってほしいのか考え込んでしまった。
 
今年の前半に観た梅棒の『Shuttered Guy』は2時間の中で使う楽曲の構成が上手くて物語の起伏がきれいで物凄く観やすかった。そのうえ、良くも悪くもストーリーも登場人物もシンプルでそこにダンスが絡むことで強度のある物語になっていた。
 
『エポック・メイキング・ストーリー』は漫画家志望の主人公がヒーローを生み出せる不思議なペンを手に入れて、そこに漫画の師匠の死があり、自分の劣等感とかと向き合って・・・・とそれなりに複雑。
そのわりに台詞で物語が進む時間が少ない上にダンスで情報を与えることもほとんどしていないので、お話を追えないし登場人物もよくわからない。
 
結果、最後のほうで台詞でたっぷり数分間くらい心情を吐露するのだけれど、ダンスを最大の表現手段としている(様に見える)カンパニーが台詞であれこれ語るのっていいのだろうか。
 
他の作品を観ていないからこのカンパニーについては言えないけれど、少なくともこの物語を語るうえでダンスは適切な表現方法ではなかったのでは。
 
色々書きましたが単純に踊れる人はそれだけで憧れるし、ダンスひとつひとつは工夫が散りばめられていて楽しいので次回公演も観に行きます。
 
 
最強のエンタメ集団「梅棒」の映像。べたべたなストーリーだけどダンスの力と相まって凄いことになっている
 

【舞台】ひとごと。vol.2『そこに立つ』@スタジオ空洞

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スタッフとして参加している知り合いから勧められ観劇。
池袋駅から徒歩10分ちょっとのスタジオ空洞で上演時間は60分ほど。自分が見た回には作・演の山下恵実さんとダンサーの榊愛音さんのアフタートークが10分ほど。
 
 
明確に物語の筋があるわけではなく、ダンスとも違うジャンルで自分は普段あまり接することのない毛色の作品だった。
 
5人の俳優が電車・駅での人間を再現する60分。
 

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当日パンフレットに書かれている演出ノートにもある通り「暴力性」についての作品。
特に混雑している電車の中では無自覚な身体的接触に宿る暴力。
 
確かに、自分のことを思い返しても満員電車の中では身体の感覚みたいなもののスイッチを切っている自覚がある。
自分の周囲に密度高く大勢の目的の違う人間が存在しているって本当は凄くストレスなはずだけれどそれに感覚のスイッチを切って無理やり自分を適合させている。
 
感覚のスイッチの切れた人間を舞台の上に載せるという試みで、とても怖かった。
 
人と人が接触する(ぶつかる)ことを客観的に観ること、目的のない会話を聴くこと、普段何気なく自分も行っているであろう行為の持つ不気味さが舞台に載せられることでより明確になっていた。
 
特に、無意識になった身体の不気味さ(稽古でそう見えるように訓練されているのだけれど)は圧倒的。
 
この無意識はストレスがかかっているからこその無意識なので、リラックスされている状態とは違い、世界のどこにもつながっていない。
ただ、そこにスイッチを切った人間の身体があるだけの怖さをひしひしと感じる。
 
リアルなマイムを行うわけではなく、そこにある身体の状態を想起させ、場が持つ姿を暴き出す稀有な作品でした。
次の公演も追いかけていきたい。
 
団体情報(note)
演出の山下さんのメモも面白い

【映画】『若おかみは小学生!』泣き死にかけた恐ろしい作品

 

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周りの人から物凄い熱量で勧められたものの、ポスターや予告編の絵柄が個人的に苦手な分野なのでなんとなく敬遠していた。
仕事で銀座に行ったあと調べたらすぐに行ける時間に上映があったのでそのまま鑑賞。
 
子供向けアニメだけれど夜9時過ぎての上映&日比谷という立地だったため場内はほぼ仕事帰りのサラリーマンで埋め尽くされていた。
 
 

泣き死ぬかと思うくらいやられました。

 
 
タイトルから「小学生が経営難の旅館の若女将になって奇跡の手腕で再生」的なストーリーを勝手に思い浮かべていたけど全然違っていました(不要な文章)。
 
小学6年生の女の子おっこは交通事故で両親を亡くし、祖母の経営する旅館「春の屋」に引き取られる。旅館に古くから住み着いているユーレイ少年のウリ坊や、転校先の同級生でライバル旅館の跡取り娘・真月らと知り合ったおっこは、ひょんなことから春の屋の若おかみの修行を始めることに。失敗の連続に落ち込むおっこだったが、不思議な仲間たちに支えられながら、次々とやって来る個性的なお客様をもてなそうと奮闘するうちに、少しずつ成長していく。(映画comより)
 
 
序盤の故郷のお祭りから帰る車内での家族の明るい会話シーンに漂う不穏さ。なんとなくこのあと起きることは想像できたけど、自分だけが助かり、両親がともに事故で死亡という、かわいい絵柄に似つかわしくないハードな展開。
 
すこし湿っぽくなるのかなと思ったらそんなことはなく、割とあっさりした展開で主人公のおっこも淡々としているのに拍子抜け。
 
初見ではわからなかったけど、この時点では両親の死を完全には受け入れていないが故の振る舞い。
 
祖母の旅館で働いていくことを通じて、自分と他者と向き合い成長することで居場所を見つけるというこれ以上ないというくらい真っ当な成長物語。
 

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ひょんなことから旅館の若おかみとなる主人公おっこ
 
これだけ真っ当なのに説教臭くなっていなくて新鮮さすら感じた。
 
アニメとして動いているだけでこんなに楽しくなるのはパンフレットにも書いてある通り作画のクオリティがとんでもなく高いから。
登場人物の自体はデフォルメされた絵なのだけれど彼ら・彼女らを囲む世界に素人の自分にもわかるくらい画面上のあらゆるところに作りこみがある。
 
幽霊や妖怪(?)といった非日常的な登場人物がでてくるのに世界に奥行きと質感を感じる。
 
世界にどっぷりつかった後に訪れる、ウルトラハードな展開でおっこが抱えていた・隠していた想いがあふれ出るあたりから涙腺崩壊。
他者を助ける・他者に助けられることを知ることで自分の居場所を見つけ、人が自分の意志で歩き始める瞬間を目撃できた。
 

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様々な問題を抱えた宿泊客がやってくる
 
ここまでに辿る道筋が違っていれば、この展開にも納得できなかったかもしれない。
おっこという登場人物の周りに奥行きのある登場人物を完璧なタイミングで配置し、歩むべき道を歩ませている脚本の上手さに脱帽。
 

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周囲を助け、周囲に助けられ成長していく
 
ちょっとエピソードを詰め込みすぎだったり、色々と的確過ぎて作り手の思惑が見えてしまったり気になるところはあるけれど、「絵が苦手」なんて理由で観るのを戸惑っている人がいれば自分の持つすべての能力を使って劇場に引っ張っていきたいくらいに大満足の一本でした。
 
 
余談になるけれど、下記の記事がマーケティング観点で面白かった。
 
 
若おかみは小学生!』は最初は家族向けに宣伝したけどオープニング成績が芳しくなく、メインの劇場で打ち切られたりしたけれど、SNSでの評判・口コミをもとに大人向けへの宣伝に切り替えたとのこと。
 
どんなにいい作品をつくっても誰に向けて宣伝をするのか誤ると誰にも届かない。
今回は幸運にもSNSを起点とした口コミが作品を救ってくれたけど、そういう挽回が起こらずに誰にも発見されずに埋もれてしまった作品がきっとあるのだろう。
 
マーケティングで作品を作る」ことには反対だけれど「作った作品を適切なマーケティングで届ける」ことには賛成。
 
埋もれてしまう作品を少しでも減らせるよう世のクリエイターのマーケティングスキルが上がればいいなぁと思う今日この頃でした。
 
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