【舞台】語る言葉をまだ持てない 劇団態変『ニライカナイ -命の分水嶺』@座・高円寺1
先週の日曜日に劇団態変の『ニライカナイ -命の分水嶺』を観てきた。
劇団態変とは:主宰・金滿里により1983年に大阪を拠点に創設され、身体障害者にしか演じられない身体表現を追究するパフォーマンスグループ
台詞のない、ダンスとも違う身体表現で90分を演じ切る。
観てから考え続けても自分が観たものを表現する言葉が見つからない。
自分が持っている枠組みみたいなものを大きく超えたところにある作品だった。
自分がもっている枠(考え方の癖だったり、思考の幅だったり)みたいなものを広げてくれる作品と出会うために劇場に通ったり、たまに自分で作ったりしている。
そういう作品に出会えた時はとにかく嬉しいし、2度3度と通うこともある。
ただ、今回の『ニライカナイ -命の分水嶺』はその枠ごと失くしてしまうような強さを持った作品だった。
日本の田舎の閉鎖された人間関係で生きていたところに急にニカラグアの陽気なおじさんが来た、みたいな。モノクロ映画に急に真っ赤なドレス来た人が乱入してきた!みたいな。。。。
表現が微妙すぎるけれど、「え、そっちにも道があったんだ」的な、作品を認識する構造そのものを変えられるような作品だった。
いままでモノクロの世界しか知らなかった人が白黒以外の色を表現する言葉を持たないみたいに、今の自分にはあの作品を表現する言葉を持ち合わせていない。
この先、あの作品に追いつける言葉を獲得できるように精進します。
とりあえず、来年2月に主催の金滿里さんのソロ公演が下北沢であるので必ず行こうと思います。
第29回下北沢演劇祭参加
金滿里ソロ公演
ウリ・オモニ