巨人の肩に乗るのも大変なわけでありまして

世の流れに翻弄されがちなマーケターの日常に起こるあれこれ。演劇とかアフリカとか文房具とか映画とか珈琲とか本とかインデックス投資を愛しています。

何も起こらないのにドラマチック『粛々と運針』(iaku 演劇作品集)(鑑賞記録)

粛々と運針

f:id:Karayabu17:20180527111317j:plain

iaku演劇作品集

 

iakuは大阪を中心に活動する劇作家・演出家の横山拓也さんが立ち上げた演劇ユニット。全国各地で公演を行うなど活動地域が広い。大人の鑑賞に耐え得るエンタテイメントを掲げている。

 

名前はずっと前から聞いていたけど、観に行く機会がなく今回やっと行けました。

 

とはいえ、今回は演劇作品集という建てつけで4本上映のうちの1本、『粛々と運針』に行けただけ。『粛々と運針』は札幌公演も決まっている。

 

舞台装置は極めて簡素で椅子のみ。3つの物語が舞台上にあり、それぞれの差は照明で表される。

物語はそれぞれ「母親の体調が思わしくない40歳近くの兄弟の会話」「妊娠したかもしれない30代後半の夫婦」「素性はわからない年齢不詳の女性ふたり」の3つ。

 

いわゆる会話劇で派手な展開はない。問題は幕があがる前からそこにあって、解決もなにもせずにずっとそこにある。ただ、問題に対するそれぞれの葛藤が垣間見えるだけ。それがめっぽう面白い。

 

舞台上で扱われるのはおそらく30歳を過ぎたあたりから誰もが直面せざるをえない問題なので特段の真新しさはないし、突飛な意見が出るわけでもない。それなのに面白い。

 

人間の葛藤を丁寧に描くだけで十分ドラマチックであることを証明するような舞台。

何も起こらないけどドラマチック。

 

この演目は札幌のほか、9月に相模大野で公演があるなどたぶんこれからもずっと再演が続けられる作品。

 

大学生の時に見ていたらもしかしたら、何が面白いのか全くわからなかったかもしれない。

年齢を重ねるとまた見え方が変わりそう。10年後に挑戦したい。

 

【iaku公式web】

www.yokoyama-iaku.com/index.html

 

【作品情報】

「粛々と運針」
作・演出/横山拓也
出演/尾方宣久(MONO)、近藤フク(ペンギンプルペイルパイルズ)、市原文太郎、
伊藤えりこ(Aripe)、佐藤幸子(mizhen)、橋爪未萠里(劇団赤鬼)