パンとアート

演劇、マーケティング、サメ映画、映画、ダンス、本、プログラミング、カメラ、インデックス投資、コーヒーあたりが興味範囲

観劇記録「父母姉僕弟君」171011@シアターサンモール

キティエンターテインメント・プレゼンツ「父母姉僕弟君」新ビジュアル(スタイリング:伊賀大介、撮影:八木咲)

 

ロロ・三浦直之さんの脚本・演出作「父母姉僕弟君」を観てきました。

いつも以上にうまく言葉にする自信がないけれど、なんか凄くロマンチックな男目線の作品だなーと。いや、別にロマンチックが悪いわけでも主観バリバリの作品が悪いわけでもなく、強いて言えば私が悪い。

 

自分の好みとして舞台や映画に圧倒的虚構か、現実に対して新しい視座を提供してくれたり、明日頑張ろうと思わせてくれるパワーみたいなものを欲していて、この作品は自分としてはどれにもあてはまらなかったなぁ、と。パン屋におにぎりを求めるみたいな言いがかりなので自分が悪いのはわかっています。

 

ロマンチックやセンチメンタルに浸るのはいいとして、そこを一歩引いて相対化できないものかと。妻を亡くした夫の目線で「自分の都合がいいように妻を思い出していないか」と悩む場面はあったのだけど、妻がなんだか美化されすぎでは。島田桃子さん以外がもしやっていたら結構、天球というキャラはきついのでは。

あの夫婦がちゃんとお互いを尊敬しあって「夫婦」だった気がしなくて、、、

ふたりの他人が寄り添って生きていくことってそんなに簡単なことではないと思っていて、これは別に夫婦に限らず、自分以外は基本的にみな他人なわけで、そんな人たちと関係性を構築していって、その過程の中にはいいことも悪いことも言葉にできないこともあって、その時間全部含めて否定するも肯定するも言葉に詰まってしまうのも作り手の自由だと思っています。

または、そんなものどうでもよくて、「U.S.A!!U.S.A」て叫びながら米軍と宇宙人と戦う作品を作るのも自由で、個人的にはそっちが好き。(不要な文章)

 

自分の目線から観た「父母姉僕弟君」は天球も含めて主人公の明夫・ザ・キッド以外全部妄想の産物だったのではと勘ぐってしまうくらいそれぞれの登場人物の相対化がされていなくて関係性が希薄で生きている感じがしなくて、すごく偏った視点から書かれていたなと感じてしまいました。なんども言いますがそれが悪いわけではなく、自分に合わなかっただけ。

 

役者陣は半端なく芸達者で森永重樹(篠崎大悟さん)の突っ込みは爆笑したし、前述の島崎桃子さんの天球は心鷲掴みにされる可愛さだったし、美術は凄いわ、音楽凄いわ、プロに失礼だけど技術的にものすごく高いものを見せてくれた。ただ、作品をみてどうしようもなく踏み込みの甘さを感じてしまった自分がいるのも事実。

 

観られてよかったと思っているけど、自分はこの作品をうまく受け取れなかった。それ以上でも以下でもない。

www.llo88oll-kitty.com

 natalie.mu