レベル14 マーケターの脱線と実践

世の流れに翻弄されがちな20代マーケターの日常に起こるあれこれ。演劇とかアフリカとか文房具とか映画とか珈琲とか本とかインデックス投資を愛しています。

(鑑賞記録)新たな道を見つけられたのか?『ジュラシック・ワールド 炎の王国』

 『ジュラシック・ワールド 炎の王国』

 

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友達とのご飯の後、深夜12時半のレイトショーで観てきました。

品川の映画館なので普段のレイトショーでは会社帰りの勤め人が多いけど、大学生くらいの人たちもちらほら。

 

シリーズの第一作である『ジュラシック・パーク』に度肝を抜かれた映画少年はたぶん世界中にいっぱいいるのだろう。自分もその一人。

監督のスティーブン・スピルバーグは気のいいおじいさんに見えるけど、夢とおんなじくらいトラウマを全世界に広げたのではないだろうか。サメ映画の(というかすべての映画の)金字塔『ジョーズ』の影響で大人になった今も海で泳ぐことにものすごく恐怖感がある。

ジュラシック・パーク』も夢あふれる恐竜との触れ合い&なかなかのトラウマ描写がいっぱい。

 

 

3の失敗で色々言われたこのシリーズも第4作目の『ジュラシック・ワールド』で見事に息を吹き返した。

今回の『ジュラシック・ワールド 炎の王国』は『ジュラシックシリーズ』の第5作目という位置づけ。

 

生命倫理などいろんなテーマで語られることの多いシリーズながら、基本的には「俺たちが観たい、観たことない映像」を見せてくれればそれで充分と思っています。

前回の『ジュラシック・ワールド』で、心温まる恐竜との交流を描いたあとに悪意たっぷりの「オーバーキルベビーシッター」描写をはじめ、痺れる画が満載。

 

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翼竜に連れ去られ、ボコボコニされて水責めにされた上にモササウルスにまとめ食いされるベビーシッター

 

さらに物語の中心に、みんな大好きクリス・プラットを配置したことで物凄くバランスの取れたシンプルなアクション映画に仕上がっていた。

 

新三部作の2作目にあたる今回の『炎の王国』ではそのバランスの良さをあえて崩しにいって、そこで評価が割れている様子。

 

今回は前回のアクション映画要素を抑えつつ思いっきりホラー映画に寄せている。予告編では舞台は同じで前回の延長線上の脱出劇になるのかと思いきや、アクション要素全開の脱出劇はわりと前半でさくっと終わり、後半は屋敷を舞台にしたホラー映画へとまったくテイストが変わっていた。

 

前半と後半でガラッと舞台がかわるのは第二作の『ロスト・ワールド』でやっていたけど、ジャンルまで変えるのにはびっくりした。

 

後半はまるで、おとぎ話のようだった。

 

このおとぎ話パート、たしかによく作られているし新しい映像表現も色々見られてここだけ観れば楽しいのだけれど、前半の島からの脱出シーンからの移行にうまくいっていない印象を受ける。

 

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ある事情を抱えた少女が話の中心になる後半。悪くはないんだけれど・・・

 

後半で話の中心になる少女を紹介するために、前半の脱出パートで時々、少女の話が挟み込まれるのだけど問題も緊急度も場所も全く違う話を交互に見せられるため微妙にテンポが気持ち悪い。

 

後半も結構な大問題が起こっているのにわりと少女と新登場の遺伝子操作恐竜のテーマありきで話が進むのでアクションのハラハラドキドキが結構な頻度で停滞する。そして、わりとお決まりの悪者描写と悪い癖にだいぶ頭が悪い敵の行動にイライラしてしまう。

後半の舞台を屋敷に絞ったのはいいとして関係者含めて微妙にスケール感が小さくなってしまってみたことのない広大な世界が広がるはずのジュラシックシリーズと喰い合わせが悪いというところもありそう。

 

そしてこのテーマってわりと似たようなこと前作でやりませんでしたっけ?という疑問が湧く。

 

前作のジュラシック・ワールドを観てファンになった人にとっては違うものを見せられたと思ってしまうかも(観たいものと違うものを見せてくれること自体はまったく悪くない)

 

 

個人的には悪意全開で悪いやつを徹底的にこらしめる(もはやそういうレベルじゃないけど)描写だったり、ラプトル(ブルー)との交流だったり、火山で崩壊する島の超弩級の脱出劇だったり充分満足。

 

次作(新三部作の最後)で今回のラストを回収するのだろうけど、なんだかんだで普通の生物である恐竜が人類を脅かせるとは思えない。「共存の道を探る~」という展開も割とありきたりな気がするので、どう決着をつけるのか期待している

 

ラストでちらっと映る脱走して各地に散って行った恐竜。ビーチを襲うモササウルスがとか感動のあまり泣いてしまう描写があったけど、もうすぐもっとでかいサメがビーチを襲う映画が公開されるんだよなぁ。。。。

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体長20mを超えるサメvs人間を超えたステイサムの狂った映画

 

 

(観劇記録)猟奇殺人と女子高生と。 『ツヤマジケン』(日本のラジオ)

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「日本のラジオ」は「さわやかな惨劇」を掲げる劇団。

 

観劇のきっかけは知り合いが出演していることと、主催の屋代さんの演出をとあるワークショップで拝見して作風に興味を持ったこと。

ワークショップの中ででた「すべての戯曲を暗く演出したい」との宣言(早々に撤回されたりもしますが)に痺れて、彼の作る作品を是非観たいと全ての仕事をほっぽり出してこまばアゴラに向かいました。

 

今回上演された『ツヤマジケン』は初演は2014年に上演され、佐藤佐吉演劇賞2014にて最優秀脚本賞・優秀作品賞・優秀助演女優賞を受賞するなど評判が高く、今回4年ぶりの再演となった。実際に起きた津山事件を下敷きにしつつ、とある女子校の演劇部の合宿で起きる惨劇を描いた作品。

 

女子高生が多数(10人)出てくるにもかかわらず、華やかな雰囲気は一切なし。終始、咳をするのもためらわれるほどの緊張感が舞台上を漂うにも関わらず要所要所で笑いが起きるという不思議な空間。

 

舞台上には平台や照明機材が雑然と置かれている。照明の変化はほとんどなく、音響もなし。蛍光灯のようなのっぺりした明かりが居心地の悪さを増す。

 

10人の女優陣による、誰が一番嫌われるかコンテストでもやっているのかと思うほど嫌な奴ばっかり。セリフはもちろん仕草ひとつひとつに神経を逆撫でされて絶妙にイラっとさせられる(褒めてます)。男性陣は津山事件で有名な、頭に懐中電灯に日本刀と猟銃を持った異様な格好が現在の小劇場界で一番似合うであろう安東さん(失礼)を始め、こちらも最低で最高。

 

俳優の配置や体の使い方といった演出で、もっと見やすくなったかもしれないけど多分そこには興味がないと思うのでそこは無視。

 

とにかく登場人物ひとりひとり合計13人の嫌なところを徹底的に描いた屋代さんの手腕に脱帽。当日パンフレットにも載っている津山事件を起こした犯人の遺書の抜粋「今度は強い強い人に生まれてこよう、今度は幸福に生まれてこよう」猟奇殺人を起こすわけでもないけれど、どうしようもない現実に対する諦めと怒りが胸をうつ。

 

あと、何よりも素晴らしいのは平日夜の回が20時開演というところ。こまばアゴラという劇場は最寄駅が駒場東大前という絶妙に時間がかかる点を差し引いても会社勤めの身からすると時間の余裕があってありがたい。

たまに他の舞台で19時開演とかあると就業直後に仕事で何かあるともうほぼアウト。

やる方は大変だろうし、上演時間が120分とかだと難しいのかもしれないけど(『ツヤマジケン』は90分ちょっと)他の劇団も取り入れてほしい平日20時開演。

 

ド派手なことをやらなくても最小限の装置と役者と演出・脚本の力でいくらでも面白く・配慮の行き届いた公演ができることを証明した『ツヤマジケン』。根拠はないけどたぶん、また再演されるんだろうという気がしている。最低すぎて最高の観劇体験でした。

 

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舞台写真 公式Twitterより



 

 

日本のラジオ公式web 

日本のラジオ

 

公演概要(公式webより抜粋)

「ツヤマジケン」

2018年6月5日(火)~10日(日)
こまばアゴラ劇場

※※※

今度は強い強い人に生まれてこよう、今度は幸福に生まれてこよう。

日本猟奇事件史のトップランナー
津山三十人殺し」を借景に
女子高演劇部の夏合宿を舞台にして、
少女たちの友情、鬱屈、愛、純真を
沈鬱かつユーモラスな世界観で描いた
佐藤佐吉演劇賞最優秀脚本賞受賞の
「さわやかな惨劇」再び

※※※

【作・演出】
屋代秀樹

【キャスト】
安東信助(日本のラジオ)
田中渚(日本のラジオ)

赤猫座ちこ(牡丹茶房)
久保瑠衣香(W.FOXX)
沈ゆうこ(アガリスクエンターテイメント)
瀬戸ゆりか
鶴田理紗(白昼夢)
土橋美月
永田佑衣
藤本紗也香
古田希美恵

大塚尚吾
野田慈伸(桃尻犬)

 

【上演時間】
90分予定

【上演スケジュール】

6月05日(火)20時開演☆
6月06日(水)20時開演☆
6月07日(木)14時開演☆/20時開演
6月08日(金)20時開演
6月09日(土)14時開演/18時開演
6月10日(日)14時開演/18時開演

 

 

 

やさしくとも寂しい観劇体験 やみ・あがりシアター第11回公演 『ボーダーリング』

 

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やみ・あがりシアター 第11回公演『ボーダーリング』

 

6月9日15時の回を当日券で観劇。

11時の回に行くはずだったけれど別件のため予定変更。本当に申し訳ない。

 

やみ・あがりシアターの笠浦さんはこのインタビューからもわかるように人智を超えた頭の良さを演劇に特化させたらこうなる、という存在。

「演劇以外ありえなかった」東大卒・演劇一本で生きる笠浦さんの「すべてを捨てる覚悟」 | UmeeT

 

少しだけでも関わった人は彼女のファンになること間違いなし。

そんな笠浦さんが主催する劇団「やみ・あがりシアター」の本公演に行ってきました。

やみ・あがりシアターは「ヒトのやんでるところとあがってるところを両方、病気が治ったばかりのようなハイテンションでお届けしたい」というコンセプトのもとに芝居作りを行う劇団。

 

第11回公演の今回は「忍者が婚活」というそれだけで面白さが約束された設定。

 

突飛な設定ながらも内容は地に足がついていて、「恋愛と婚活は別物」という視点から「他人同士が一緒にいるとはどういうことか」を問うてくる骨太な内容。

 

許嫁(いいなづけ)に逃げられて、東京に婚活に来た忍者の主人公がパーティやらデートを重ねていきつつパートナーを探すというストーリー。物語を通じて、恋愛と婚活を対比させることで相対化させ、それぞれの意味を探っていく。

主人公は目立ってはいけない忍者という身分でありながら、生まれつき目立ってしまうコンプレックスを持つ。その他の登場人物もそれぞれに面倒くさいコンプレックスを持ち、パートナーになるかもしれない相手にそれをどうやって打ち明けるか、そして相手はどうそれを受け止めるのか葛藤の連続。

 

勢いだけではどうにもならない現実に直面しながら、それでも踊る登場人物たちが魅力的。

願わくばどうかみんな幸せに、それが叶わないことを知っていながら思わずにいられない。明るく突飛で笑うのし優しいのに哀しい、不思議な観劇体験となりました。

 

 

やみ・あがりシアター公式HP

http://yamiagaritheater.jp/

(鑑賞記録)誰よりも不謹慎なのに誰よりもまっとう『デッドプール2』

残業終わりの深夜12時上映の回を観てきました。

遅い時間だったけど公開初日ということもあって広いIMAXの劇場の4分の1くらいは埋まっていた。

 

デッドプールは一応スーパーヒーロー映画で赤装束で2丁拳銃&刀で敵を容赦なく殺戮していく。

デッドプール"Deadpool"という言葉自体が「死のリスト」というなかなかヒーローにしては不謹慎な意味(そもそも第一作で自分のことを「スーパーだけどヒーロー要素は薄」的なことを言っていた)

 

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第一作のデッドプールは第四の壁を破って話しかけてきたり、ヒーローものだけどグロい、ずるい、エロいなどで話題になっていた。楽屋ネタ満載で本編はとにかく終始ふざけまくっているけど、その中身はめちゃくちゃ硬派で真面目。

普通のヒーロー映画ではまだ出せないであろう設定の登場人物と表現が満載。

レズビアンのカップルとかセックスワーカーの恋人とかまだディズニーでは出せないんだろうなぁ。

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初登場の雪緒(忽那汐里)レズビアンの恋人同士という設定

まっとうなことをまっとうな顔して言うと押しつけがましさがでたりするけれど、デッドプールの場合は説教臭さ皆無。そこのバランスがハチャメチャなんだけどとれているのがデッドプールという映画そのものの価値なんだろう。

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映画本編ではとてもまっとうなメッセージを投げかけてくる

普通に見ても十分面白いけど、画面の中に結構な量のパロディが含まれているので色々映画を観ている人は別の楽しみ方ができそう。単純に映画のパロディだけでなく、現実世界の業界のあれこれもネタにしているので観終わった後は色々調べと発見がある。

約10年前のXメンシリーズにもライアン・レイノルズデッドプールとして出演していて、それが大不評だったとか初めて知った。

 

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『Xメン ゼロ』でのデッドプール


グロさとかエロとかそういうものに耐性があるなら絶対楽しめるので観に行った方がいい作品。

 

映画評論家の町山智浩さんによるデッドプール2紹介

www.tbsradio.jp

 

 

【講義メモ】『脚本療法』とはなにか? 三宅隆太監督@アトロク

TBSラジオ「アフター6ジャンクション」に三宅隆太監督が出演していたので放送内容をかいつまんでまとめておきます。

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ぬいぐるみ伝道師としても有名な三宅監督


三宅監督は映画監督・脚本家その他いろいろな肩書きをお持ちですが今は省略。「スクリプトドクター」という職業を日本に認知させた方。

スクリプトドクター」は脚本のお医者さんと言われる職業で、様々な理由で迷走する脚本を救うことを仕事にしています。

 

自分も2年ほど前、三宅監督が半年ほど担当されていた連続講座を受講し、その仕事の面白さに深く感銘を受けた。(詳しくは三宅監督の著作をチェックしてみてください。どれも一読の価値あり!)

 

出演回すべてが面白い三宅監督がアトロク初出演のテーマは「脚本療法」。

 以下は聞いている時にとったメモです。走り書きなので三宅監督が意図したことと違う可能性がありますのでご留意ください

↓で放送音声聞けます

radiocloud.jp

============放送内容メモ============

○脚本家のある人が、映像化されない脚本に価値はないと言っていたが本当にそうなのかと考えたのが、「脚本療法」のはじまり

 

○自分を固くした(時間を止めた)人物と似たような環境を脚本で配置して自分の人生を相対化することで気づきを得て、止まっている時間を動かしていくことができるのではないか

 

○自分で気づいたものは強いものになる。外から言われたことではなく、自分の気づきが重要。気づくこと、を手助けする

 

○面白いのが、気づきを得た人間は「満足して」余裕ができることで自分の執着から離れて他人の視点に興味をもつことがやりやすくなる傾向にある

 

○何度もセリフを書き換えていくと、登場人物が自分から離れていってしまう。形にはなっても気持ちの面でついてきていない脚本になってしまう

 

○小説でも同様のアプローチができるのかもしれないが、脚本のほうがやりやすいのではないか。それは、脚本は物語を進めるために登場人物が「 アクション」を起こさなければいけないから。脚本は時間の中で何かをしなければならないが、小説は自己凝視だけができてしまう自己凝視だけしているとお話が進んでいかない
 

 ○登場人物を目に見える形で行動させることでそれを相対化した形で見ることができる

 

 ○脚本は主観的なようであってそうではない。常に社会や他者との軋轢があってこそ物語が進むもの

 

○現実世界でいきなり社会や他者との軋轢を経験することはきついので擬似的に脚本を書くことで準備ができるのではないか

 

○(三宅さんの場合は)女性を(というよりも異性を)主人公にした方が脚本が描きやすいと感じる。男性が主人公の作品を書くと、普段自分が感じている負担や同調圧力が自意識としてセリフを書く上で邪魔をしてくる

=================================== 

 

 

放送後記

https://www.tbsradio.jp/257724

 

三宅監督の著作

スクリプトドクターのプレゼンテーション術 (DIALOGUE BOOKS)

スクリプトドクターのプレゼンテーション術 (DIALOGUE BOOKS)

 
スクリプトドクターの脚本教室・初級篇

スクリプトドクターの脚本教室・初級篇

 
スクリプトドクターの脚本教室・中級篇

スクリプトドクターの脚本教室・中級篇

 

 

2018年6月公開で観に行きたい映画

尊敬する三角絞めさんにならって6月公開予定で観に行きたい映画を記録しておきます。

6月公開ではトータル19本。。。

名画座でも観たいものが多い。特に早稲田松竹の『勝手にふるえてろ』は絶対に行く。

『アイ・トーニャ 史上最大のスキャンダル』が最高だったマーゴット・ロビー主演の『死の谷間』は公開されるのを知らなかったけれど観に行く。

 

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その他、南アフリカのホームレスの少年がスケートボードでカリフォルニアを目指すドキュメンタリーの『アイ・アム・タレント』はじめノーチェックだったけど面白そうなものが多い。

改めてリストにすると候補の多さに震える。。。頑張ってアフターファイブで解決しよう。

 

情報源はシネマトゥディから

https://www.cinematoday.jp/movie/release/201806

 

(数字がふってあるものが観たい映画)

6月1日公開

①『デッドプール2

△『50回目のファーストキス』

②『レディ・バード

③『バーフバリ 王の凱旋 完全版』

④『ビューティフル・デイ

△『OVER DRIVE

 

6月2日公開

△『馬の骨』

⑤『METライブビューイング2017ー2018 サンドリヨン』

△『修羅の華

△『最初で最後のキス

△『PEACEMAKER』

△『EVEN 君に贈る歌』

 

6月8日

△『羊と鋼の森

△『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています』

△『Vision

⑥『万引き家族

⑦『英国ロイヤル・オペラ・ハウス「バーンステイン・センテナリー」』

△『30年後の同窓会

△『WAKITA PEAK』

 

6月9日公開

△『あさがおと加藤さん。』

△『終わった人

△『オンネリとアンネリのおうち』

△『榎田貿易堂』

△『シネマ歌舞伎 東海道中膝栗毛 歌舞伎座捕物帖

△『曇天に笑う<外伝>』

△『トウキョウ・リビング・アイドル・デッド』

⑧『ザ・ビッグハウス』

△『それから』

△『リディバイダー』

 

6月15日公開

△『空飛ぶタイヤ

△『メイズ・ランナー 最後の迷宮』

△『劇場版ドルメンX』

△『ワンダー君は太陽

⑨『ニンジャバットマン

△『ゲッペルスと私』

△『夜の浜辺でひとり』

△『傀儡』

△『フジコ・ヘミングの時間

△『母と言う名の女』

△『リミット・オブ・アサシン』

△『V.I.P 修羅の獣たち』

△『ゆずりは』

△『第二警備隊』

△『スパイナル・タップ

△『ALONE』

⑩『ダークサイド』

 

6月22日公開

△『ごはん』

△『キスできる餃子

△『店名の城』

11『焼肉ドラゴン』

△『オンリー・ザ・ブレイブ

△『ウタモノガタリ

 

6月23日公開

△『ブリグズビー・ベア』

12『カメラを止めるな!』

13『死の谷間』

△『世界で一番長い写真』

△『猫は抱くもの

△『告白小説、その結末

△『ガザの美容室』

△『祝福 オラとニコデムの家』

14『マッド・ダディ

△『わたしに××しなさい!

△『女と男の観覧車』

△『アンダー・ザ・ドッグ ジャンブル』

 

6月29日公開

△『アメリカン・アサシン

15『アイ・アム・タレント』

16『ハン・ソロ スターウォーズ・ストーリー』

17『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』

 

6月30日

△『パンク侍 斬られて候』

△『明日にかける橋1989年の想い出』

△『それいけ!アンパンマン かがやけ!クルンといのちの星』

△『ワンダーランド北朝鮮

△『宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』

18『正しい日 間違えた日』

△『名前』

△『審判』

19『少女邂逅 』

△『モダン・ラブ』

 

 

 

 

 

 

 

(読書記録)『下り坂をそろそろと下る』平田オリザ 著 (講談社現代新書)

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著者の平田オリザさんは演劇の世界では超有名人。

日本で最大級の演劇団体である青年団を率いつつ、行政にも関わり教育や地方のあり方に対して積極的な活動をされている。「超」がいくつあっても足りないほどの超人で、年中、世界中あちらこちらで公演・講演会・ワークショップ・執筆などなど様々なところでその姿を見かける。

 

自分もなんどかワークショップに参加したりしてお話ししたこともある。印象的だったのは1ヶ月に渡って演劇創作のワークショップに参加した時のこと。

 

自分を含めて数人が1週間くらいかけて考えてきた物語のプロットを読んでもらった時、ほんの数秒しか見ていないのに前回と比べてどこが変わって、どこが良くなってどこが悪くなったか、そしてそれを解決するためにはこういう考え方があるよと幾つも提示された。

 

印象としては読むというより「スキャン」していたという言葉の方が正しい。それくらい一瞬だったのだけれど指摘の全てが的確すぎて全てを見抜かれていた。頭のいい人にはいっぱい会ったけど、平田さんはその中でも別格。

 

著書を何冊も出されているけれど今回読んだ『下り坂をそろそろと下る』は2年前に出版された本。実はすでになんども読んでいるけど、平田さんの本は読むたびに新しい発見があるのでほかの著作も含めて定期的に読み返している。

 

「まことに小さな国が、衰退期を迎えようとしている」

坂の上の雲』の出だしを改変した一行で始まるこの作品は、下り坂を降り始めた日本がとるべき道を提言する日本論になっている。

 

実際に日本中を飛び回り、そこで見てきたそれぞれの地域の取り組みの事例の中にピークを過ぎた日本にとってのヒントが詰まっている。

 

瀬戸内海の小豆島、城崎国際アートセンターで有名な豊岡、東日本大震災後の女川・双葉など、地理的に東京などと比べて圧倒的なハンデがある中、そこにしかないものを見出しそれを外に向けてアピールすることで道を切り開いている様子には頼もしさを感じる。

とはいえ、本書のメッセージは別に「今は衰退していても工夫次第でこれからもバリバリやれるぜ!」という類のものではなく、果てしない後退戦を耐え凌ぐかというところにある。

 

「おそらく、今の日本人にとって、最も大事なことは、「卑屈なほどのリアリズム」を持って現実を認識し、ここから長く続く後退戦を「勝てないまでも負けない」ようにもっていくことだろう」(p220)

 

という一文に象徴されるように、バブル期のような夢(私は経験していないんですけどね)を追いかけたり、太平洋戦争時のように自分たちを過剰に評価して無謀な道を選ぶことをせずに、いかに成熟した国になることがアジアという地域においても大事か、そしてそのヒントはあちこちに、特にいままで日本では軽視されてきた文化的な文脈・営みのなかにあるということをわからせてくれる。

先に書いたようにバブルを経験していない生まれた時から右肩下がりの状況に置かれている自分にとってこの主張はすごく腑に落ちた感覚。

 

いまものすごい勢いで広がっている、働き方に関する意識改革だとか、地方での活動だったり事業だったりはたぶんそれを当たり前のように持っている人たちがどんどん社会の中心になってきていることの証明のように思う。

 

まだ当分、会社が人生にとって大きな割合を占める考えが主流だろうけど、それとは違う生き方・あり方を肯定してくれる人が増えればきっと成熟した国になれるのではないか、そんなことを思った。

 

なんか、国のこと考えるとか真面目なことだけ書いて終わるのはいやなので、ゴリラとオオカミとワニが大きくなって街を破壊する最高の映画『ランペイジ巨獣大乱闘』をお勧めして終わります。

 

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