流される20代マーケターの四苦八苦

世の流れに翻弄されがちな20代マーケター(海外マーケティング)の日常に起こるあれこれ。演劇とかアフリカとか文房具とか映画とか珈琲とか本とかインデックス投資を愛しています。

【観劇記録】『三文オペラ』@KAAT(神奈川芸術劇場)

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【あらすじ】
マクヒィス(松岡充)は、乞食商会社長ピーチャム(白井晃)のひとり娘ポリー(吉本実憂)をみそめ、その日のうちに結婚式を挙げる。それを知ったピーチャムとピーチャム夫人(村岡希美)はなんとか別れさせようと、マクヒィスと長年の親友同志である警視総監タイガー・ブラウン(高橋和也)を脅し、マクヒィスを逮捕させようとする。両親の企みをポリーから聞いたマクヒィスは、逃げると称して娼館に立ち寄るが、そこで昔なじみのジェニー(貴城けい)に裏切られ、逮捕されてしまう。牢獄に入れられたマクヒィスをたずねたポリーと、マクヒィスといい仲になっているブラウンの娘ルーシー(峯岸みなみ)が鉢合わせすると、二人の嫉妬の口論を利用し、マクヒィスはまんまと脱獄するが・・・

(引用元:KAAT神奈川芸術劇場プロデュース 『三文オペラ』|KAAT 神奈川芸術劇場

)

 

 

観に行ったのは演出の谷賢一さんを尊敬しているから。

谷さんが古典の音楽劇、しかもそれをKAAT(神奈川芸術劇場)でやるとなったら面白いに決まっている。

三文オペラ』という戯曲の歴史的な意義をドイツ文学者の友達に講義してもらい、万全の状態で仕事を早々に切り上げて観てきました。

 

作者のブレヒトは場が始まる前に、そのあと起きることを字幕で説明するなど、観客を感情移入させない手法を好んでいたとのこと。狙いとしては感情移入でなく、これから何が起こるかを知ったうえで観客が登場人物たちの行動を観て・考えさせることを目的にしている。

 

今回の『三文オペラ』もその字幕という手法を用いつつ、その手法をあらたな表現手段へと昇華させていた。新たに付け加えられた「心躍る」ハッピーエンドのなんと皮肉なことか。

劇場も、観客もすべてを敵に回し徴発してくる作品。

演出も、劇中の音楽もきっといろいろな引用がなされているのだろうけど、学のない時分にはほとんど理解できなかった、悔しい。

「明日も頑張れる」的に安易に消費される作品でなく、脳みそに刻み込まれるような作品。

 

【駄話】インデックス投資生活と節約生活

ブログで一か月の家計簿を公開している投資家の方が多い昨今、自分の家計簿と照らし合わせてそのギャップに驚くことがよくある。

 

有名なところでは29歳で2000万貯めて本も出版されたittinさんなど、そういったかたの生活費と比べると自分はその2~3倍使っていることも多い。

参考:ITTINブログ(旧:「独身一人暮らし女だからこれからどうやって生き抜いていくか考えるブログ」)

http://ittin.blog.fc2.com

めちゃ面白いです

 

もちろん東京と地方での生活費の違いもあるけど自分に節約意識は低いことは否めない。

 

ひとり暮らしだけど家賃は9万円で映画館に週2くらいで行っているし、観劇になると安くて1本あたり3000~4000円。友達との飲み会にもよく行くし、交通費も考えると相当な出費。勉強の役に立ちそうな本は即決で買うしセミナーも行く。旅行は去年は2回アフリカに行ったし動画サービスも利用するわ、ガジェッターで文房具好きでもあるので節約家の方が観たら卒倒するレベルの家計簿。

節約では基本的にNGとされている「自分へのご褒美」のコンビニスイーツ買い食いもやるし、意識の低さは否めない。

 

とはいえ、自分のスタイルは給与からあらかじめ一定額(今は10万円、賞与は9割)を引き落として、あらかじめ決めてある比率になるように分散投資して、残ったお金は自由に使う、というもの。

 

投資スタイルを考えるうえで、「できるだけかける時間を少なく」「できるだけ合理的」「我慢(ストレス)を少なく」を基準に目標額に到達できそうな方法を探っていった。その結果いまの「天引き積立投資」×「インデックス投資(国際分散&長期)」にたどり着きました。

 

短期で億りびと(資産が億単位になることを指す)になったりする可能性は0だけど、将来何かあった時に自分や家族が安心できる程度の資金がもてればいいと割り切っています。

 

お金を貯めることではなく、「自由に、面白そうなことを全力でやる」のが人生において大事だと思っているので、これからも無理せずインデックス投資を続けつつ仕事も含めた日々のもろもろを楽しんでいきたいです。

【鑑賞記録】『バイオハザード:ヴェンデッタ』@レンタル

【鑑賞記録】『バイオハザード:ヴェンデッタ』@レンタル

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【あらすじ】
武器密売組織の拠点となっている洋館に突入した対バイオテロ組織「BSAA」のクリスは、国際手配犯アリアスと対峙するが、信じられない光景を目の当たりにし、取り逃がしてしまう。一方、特殊部隊「S.T.A.R.S.」の元隊員である大学教授レベッカは、よみがえった死者が凶暴化する謎の現象に新型ウィルスが関係していることを突き止め、治療薬の開発に成功する。その直後、研究所は何者かに襲撃されるが、駆けつけたクリスたちがレベッカを救出。事件を熟知する大統領直轄組織「DSO」のエージェント、レオンに協力を求めたクリスたちは、アリアスの真の目的がバイオテロだと知り、阻止するべく奔走する。(映画.comより)

 

勝手にふるえてろ』であまりにもヒートアップしすぎたので落ち着くためにツタヤで借りてきました。

ゾンビゲームの金字塔でもあるバイオハザードのCG映画。

バイオハザードシリーズはゲームの第一作目からほぼすべてプレイしていて、映画版も実写もCGシリーズもすべて観ている(しかも劇場で)。今回のヴェンデッタだけは時間が合わず見送っていた。

 

ゲームの1~3は割とホラーよりだったけど、4以降は主人公が無双状態のシューティングゲーム化していた(それも好きです)。

実写映画も途中から監督のポール・アンダーソンが主演であり奥さんでもあるミラ・ジョヴォヴィッチのかっこいい映像を撮るためのシリーズと化しており(それも好きです)、ゲーム・映画ともになにが目的なのかよくわからなくなっていったシリーズ。もうゾンビとか割とどうでもよくなっていくぐだぐだっぷり(それも大好きです)。

 

CG映画シリーズも最初の10分だけホラーテイストだけど途中から主人公たちのかっこいい映像を作るのが目的になっているので、ストーリーとかそんなものはあってないようなもの。キャラの一貫性とか人間味とかこのシリーズにとってはどうでもいいのです。

 

今回の『ヴェンデッタ』も例に漏れず、悪いやつが生物兵器を使ってテロを起こすのをかっこいい主人公たちが力づくで解決(?)するというもの。

 

バイオテロ対処専門の部隊なのに毎回同じようなやり方で全滅するけど学ばないんですか?とか、

どう見てもやばそうな扉を無防備に開けるとか素人ですか?とか、

主人公は確か人間のはずだけどなんでそんなに強いの?とか、

つっこんだら負けの映画。脳みそを停止させて温かい目で観るのが正しいお作法。

 

前半のホラーシーンとかバトルシーンとかが観てて楽しければOK。

 

なんだかんだで好きなシリーズなので相変わらずの雑っぷり(何度も言いますが好きです)に癒されて、『勝手にふるえてろ』で加熱した頭が何とか冷静に戻りました。

 

年に一度はおつきあいで会わなければいけない親戚のようなシリーズです。

 

eiga.com

 

【鑑賞記録】『勝手にふるえてろ』

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【ストーリー】
OLのヨシカは同期の「ニ」からの突然の告白に「人生で初めて告られた!」とテンションがあがるが、「ニ」との関係にいまいち乗り切れず、中学時代から同級生の「イチ」への思いもいまだに引きずり続けていた。一方的な脳内の片思いとリアルな恋愛の同時進行に、恋愛ド素人のヨシカは「私には彼氏が2人いる」と彼女なりに頭を悩ませていた。そんな中で「一目でいいから、今のイチに会って前のめりに死んでいこう」という奇妙な動機から、ありえない嘘をついて同窓会を計画。やがてヨシカとイチの再会の日が訪れるが……(映画ドットコムより:http://eiga.com/movie/86705/)
 
 
まさか、24歳OLの話に感情移入する日が来るとは。。。
 
前評判の高さを知っておきながら公開から観るまで一か月もかかってしまった。行きたいと思ったタイミングでことごとく売り切れが続いていた、後悔から一か月たっていても劇場は満員で前日予約でも残り座席が少なかったほど。場内のいろんなところから笑い声が起きていて、本当にいい雰囲気の劇場空間でした。
 
まず松岡茉優の圧倒的な存在感。どこにでもいそうな女性に見えつつ、観ているこちら側を「ハッとさせる」瞬間だらけ。上映時間中泣いたり怒ったり笑ったり、何とも言えない感情に支配されたり、観終わったときには完全に「ヨシカは私であり、私はヨシカである」状態。
 
日常空間と妄想空間を行き来する演出が小劇場のような演出でありながら映画である強みを生かしていたのも好評化ポイント。セリフとシーンのつなぎカットの編集が抜群に上手くて、違和感なくヨシカの感情に乗って行けた。カットが変わっても感情の流れが全く途切れない。
 
人生の一時期、なにか自分以外の存在に寄りかかることで生きていける時期がたしかにあって(自分はまだ抜け出せずにいる)、そこを突き放すのでも甘やかすのでもなく本当に優しく厳しく描いてくれている。人と関わること、人に寄りかかること、寄りかかられること、それができるようになるまでこんなにかっこ悪い過程を経なければいけない辛さを描いているのに、「かっこ悪くてもいいじゃん」と言ってもらえた気がした。
 
年始から人間関係で色々あって結構しんどいかったけど、この時期にこの映画に出会えて本当に良かった。自分の人生にとって大事な一本になりました。
 
【関連リンク】
 
・『勝手にふるえてろ』 ぎこちない男女の、かけがえのない瞬間
 
 
 
綿矢りさ×松岡茉優 暴走ぎみの妄想女子に共感するのはなぜ?
映画「勝手にふるえてろ」公開記念対談#1
文春オンライン

先週の備忘録(1/14-20)

尊敬するブロガー三角締めさんにならって、先週の出来事や思ったことを残しておきます。
 
日曜日:出張から夕方に帰国、そのまま王子小劇場に直行。しあわせ学級崩@花まる学習会王子小劇場 観劇
月曜日:出張報告やらなんやらずっと仕事
火曜日:仕事→ 夜は新規事業の打ち合わせへ、そのまま飲み会
水曜日:仕事→ ボランティアでやっている国際事業の秋のイベントに向けたブレストへ
木曜日:仕事のみ。よくない。。。
金曜日:仕事、午後休をとって演劇のWSへ。激しかった。
土曜日:シアター風姿花伝でトリコA観劇。アフリカファッションイベント@六本木。王子小劇場でENBUゼミ卒業公演の『牛久沼2』へ
 
出張はアメリカだったのですが、時差ぼけは結局戻らず、向こうではなかなかつらかった。
逆に帰国したらまったく時差ぼけなく日常生活へ戻れました。
観劇やらワークショップやら演劇的にも仕事的にも充実していますが映画館に行けなかったのは後悔。『バーフバリ』や『勝手にふるえてろ』など見なくてはいけない作品すらまだ行けていない。。。。。。
 
仕事関係でもいろいろお声がけいただく機会が増えてきて精進せねばと思う毎日。
 
今週も頑張ります

【観劇記録】『私の家族』トリコ・A@シアター風姿花伝

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〈あらすじ〉

 カヤは5年前まで頻繁に通っていた喫茶店に顔を出す。ママが「買い物に行く」と言ったきり失踪し、マスターが落ち込んでいるらしい。当時の常連客仲間であるクミに誘われ、喫茶店に訪れたカヤは、そこで顔見知りの常連客と再会する。しかしクミはなかなか現れず、マスターも出てこない。やっと出てきたクミは、ハダシだった。
 
 
 
尼崎事件をもとにした「家族」の話。
それぞれに事情を抱える登場人物がゆるやかな疑似家族を形成し、明確な邪悪な存在としての中心は明示されないまま「なんとなく」時間が経っていき、なんとなく人が死んでいくまでに事態は悪化してしまう。
 
舞台には元喫茶店の店内を想起させる簡単な舞台装置(椅子・テーブル・照明)のみで音響・照明も最小限に抑えられていた。
 
とにかく気持ち悪かった。それは登場人物の思考・行動があまりにも愚かに見えたからだ。アフタートークや関係者の人の話ではお客さんの感想の多くが「怖い」というものだったとのこと。
多くの人が「怖い」と感じたものを自分はなぜ 「気持ち悪い」と感じたのか。それはおそらく、自分がいま一人暮らしで心身ともに健康で人間関係や経済的にも安定しているからだと思う。
 
舞台上の登場人物ひとりひとりの行動・思考は理解できるものの「合理的」に突っ込みを入れてしまっていた、入れられていた。
 
もし、自分の家族が自分を束縛するような家族だったら、どこへも行けない状況で嫌な人にも毎日会わなければいけない状況の真っただ中だったら、たぶん感想は変わっていたはず。
 
幸いにも自分と舞台上で起こっているようなことの間に距離を感じられたから愚かだと感じ、「気持ち悪い」という感想になったのだと思う。
 
特に登場人物のひとりのマスターは本当に大嫌いな種類の人間。自分の物差し以外の価値観があるということを想像もせずに押し付けてくる感じが本当に嫌だった。
 
 
邪悪なひとりの人間にすべてを押し付けず、全員少しずつ加害者・全員少しずつ被害者という登場人物を立ち上げて、関係性で物語を進める技量に感服。公演は終わってしまったけど、期間を置いた再演があればそのころの自分は何を思うのかとても興味深い。
 
【作品情報】

トリコ・A演劇公演2018「私の家族」

作・演 山口茜

 

〈公演日程〉

2018年1月18日〈木〉〜1月21日(日)

〈劇場〉

 シアター風姿花伝

 

〈出演〉

天明留理子(青年団) 中田春介 藤原大介 吉岡あきこ 長尾純子 昇良樹

 

〈スタッフ〉

舞台監督:浜村修司 照明:池辺茜 音響:小早川保隆 衣装、メイク:南野詩恵 宣伝美術・舞台写真、記録動画:堀川高志 宣伝写真・舞台美術協力:松本成弘 ドラマツルグ:山納洋 演出助手:朴建雄・大貫はなこ 票券協力:梶川貴弘 協力:青木敦子 NPO法人シアター・アクセシビリティ・ネットワーク、劇団飛び道具、(有)ワンダープロダクション、SARUGAKUCOMPANY、DAE.inc. stampLLC. 助成:公益財団法人セゾン文化財団、芸術文化振興基金 企画・製作 トリコ・Aプロデュース

 
 
 

観劇記録「別冊「根本宗子」第6号『バー公演じゃないです。』」

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公演も終わってだいぶ時間がたってしまいましたが 別冊「根本宗子」第6号『バー公演じゃないです。』@駅前劇場の感想を残しておきます。

 

「別冊「根本宗子」」は本公演とは違った特別公演みたいなもの、客席が極端に少ないバーで公演をしたり本公演ではできないことをやる公演という位置づけのようです。

 

バー公演は、お客さんが15人くらいはいればいっぱいになるような小さな本物のバーで行われる公演です。何度か観に行ったことがありますがちょっと足を投げ出そうものなら演者にそのまま踏まれそうな距離感。それだけ近い距離で観劇できるのでとにかく浴びる熱量が凄い。

 

これだけ有名になった今、あの規模感で公演を打つのは難しいのだけれどぜひともまたやってほしい形態の公演です。

 

さて、今回の「バー公演じゃないです」は中野HOPEで上演された作品の再演。演者は同じ( 青山美郷 さん、長井短さん、石澤希代子さん、根本宗子さん )。前売りを逃して当日券で何とか観劇したのもいい思い出。

 

特別公演といえば当時はバー公演だったので、普通の劇場で特別公演をするからわざわタイトルに「バー公演じゃないです」と銘打ったのかと思いきやタイトル自体にも本編につながる仕掛けがあると、なかなか凝った公演だったのを覚えています。

 

本公演では割とかっちり作りこんだ現実世界に即したセットですが、今回は抽象舞台。白ボックスを多用したりと普段の公演では見られない演出が随所にちりばめられる。(抽象舞台とかを結構バカにしている演出でもあるのですが)

 

とにかく4人の演者の力量がすさまじく、この人たちを自由に暴れさせるためにこの公演をやったんだろうなぁというくらいに自由に舞台上を闊歩していました。特に 青山美郷さんの完全にあっちの世界に行っているすわった目は一見の価値あり(※本人はすごいきれいな女性です)。

そんじょそこらのモデル上がりみたいな中途半端なやつ別分野で活躍されていた方とは覚悟が違う女優魂が炸裂していました。再演で一番見たかったのが青山さんの演技だったりしました。

話の筋は割とシンプルで、いつも根本さんの舞台を見ていればテーマにも既視感があるものの、相変わらず話運び(クライマックスへの話運びと盛り上げ方)は抜群にうまく、そこに演者の熱量が加わるので上映時間70分ほどとコンパクトながらも本公演をみたような満足感がありました。

 

来月は東葛スポーツへの出演、5月の本公演はオーディション合格者21名による舞台という常に新しくチャレンジし続ける根本宗子さんを今年も追いかけていきます。